言葉がつなぐ文化の日📖
- 山本将生

- 2025年11月3日
- 読了時間: 3分
皆様こんばんは、山本将生です!
木枯らし一号が吹き、あっという間に冬の気配が近づいてまいりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。🍃
さて、今日は「文化の日」。 これまで何となく過ごしてきた祝日のひとつでしたが、改めてその意味を調べてみると、「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」とありました。
「文化」という言葉には、学問や芸術だけでなく、人々の暮らしや心のあり方までも含まれています。
日々の中で何気なく触れる音楽や文学、絵画、そして人と人とのつながりも、すべて文化の一部なのだと思います。
この日には「文化勲章」が授与されます。
芸術や学問、文化の発展に顕著な功績を残された方々に贈られる、日本における最高の栄誉のひとつです。🎖️
名簿を眺めていると、さまざまな分野の中に“詩人”の名前があることに気づきました。
詩人として文化勲章を受けた方は多くありません。
その中でもまず目に付きましたのは、《荒城の月》の詩を書かれた土井晩翠です。
晩翠は仙台出身の詩人であり、英文学者として教鞭を執りながら、日本語の響きや情緒を何よりも大切にした人でした。
1950年に文化勲章を受章し、詩人として初めてその栄誉に輝いたといわれています。

《荒城の月》の詩には、滅びゆくものへの静かな祈りと、過ぎ去った栄華を見つめる優しさが流れています。
月の光に照らされた城の中に、人間の尊厳や美しさを見いだした晩翠の感性は、まさに日本文化の根幹にある“もののあはれ”そのもの。
フォレスタでこの曲を歌うたびに、その詩に込められた精神の深さに心を打たれます。
晩翠のほかにも、現代詩の大岡信さんや、詩・短歌・俳句・オペラの台本など多彩な表現で活躍された高橋睦郎さんといった方々も文化勲章を受章されています。
詩という形のない文化が、こうして時代を超えて受け継がれていくことに、言葉の力の大きさを感じます。
僕自身も、歌を歌ううえで最も大切にしているのは「言葉」です。
旋律の美しさはもちろん大切ですが、歌詞のひとつひとつに宿る思いや情景を丁寧に伝えることが、歌い手としての使命だと感じています。
歌うという行為は、音楽であり、同時に“詩を伝えること”でもあります。
先人が紡いだ言葉に新たな息を吹き込みながら、お客様の心に小さな灯をともす——
その積み重ねこそが、歌い手としてできる「文化へのささやかな貢献」なのかもしれません。
そんな今日、僕はというと、ロシアのオペラ《エフゲニー・オネーギン》の稽古に来ています。🎼
ロシアの作品を通して、異国の文化や言葉の響きに触れられるのも、また一つの“文化の日”の過ごし方かもしれません。
異なる国の芸術に触れることで、自分たちの文化の美しさにも改めて気づかされます。
稽古をがんばりながら、そんな思いを胸に一日を過ごしていました💨


明日は八王子でのコンサート!
皆様にお会いできることを心より楽しみにしております。
以上、山本将生でした🍂