光り輝く声 永遠に
- 竹内直紀
- 2月27日
- 読了時間: 3分
みなさん、こんにちは。
竹内直紀です。
本日は2月27日
2025年になりもうすぐ3ヶ月目となろうとしています。
1月に新春コンサートを終え、今は3月の春の公演に向けて稽古をしています。これまで慌ただしく過ごしていましたが、今は少し落ち着いています。
少し戻りますが、
実は1月に入りすぐにとても悲しいできごとがありました。
僕の大好きなテノール歌手で、ここ数年、月に一度はレッスンしていただいていました、佐野成宏さんが59歳という若さで1月10日に急逝されました。
ほんのその数日前に、次のレッスンをお願いします!とやりとりをしていたのですが、あまりに急なことでしばらくは言葉が見つからず、伝言板も今日になってしまいました。
昨年は先生の故郷、駒ヶ根に日帰りで高速バスに乗り、リサイタルを聴きに行ったと伝言板に書いたこともありましたが、これからもたくさんの先生のコンサートに足を運ぶつもりでいました。本当残念でなりません。
実は僕が声楽の道へ進む一つのきっかけになった方でもあります。
僕がまだトロンボーンを吹いていた時代、大学の駐車場で車から降りようした時に、ふとラジオから光り輝く素晴らしい歌声が聴こえてきました。あまりに美しい声に30分もの間、車の中で聴いていました。最後に演奏者の名前を紹介する際に、さの…と全部は聞き取れなかったのですが、さのさんというお名前なんだと深く印象に残りました。その後いろんな声楽の方に聞いて、その方が佐野成宏さんとわかり、そこからは東京までオペラを聴きに行ったりと一人のファンとして追っかけをしていました。
世界3大テノールのプラシド・ドミンゴさんが「彼は世界で活躍できる唯一の日本人テナーだ」と語ったそうです。
こちらが一方的に知っていた方だったのですが、なんと数年前にふとレッスンしていただく機会が巡ってきました。最初のレッスンは憧れの人を前にして全く声が出なかった記憶があります。
それからというものは、とても親切にご指導していただき、いつも適切なアドバイスをしてくれました。レッスンが終わったあとは、よく一緒に先生のおすすめのお店に連れて行ってくれました。
先生の優しい喋り声、深みがあり柔らかく光り輝く声…今でも耳に残っています。
日本一大好きな声でした。
これまでのご指導の録音は、僕のかけがえのない宝物です。
もっともっと先生の歌声を聴きたかった…
でも悲しんでばかりもいられません、先生とのメールのやり取りで最後になってしまった言葉は
「さすが!」
の一言でした。もっとも冗談のやり取りの中のことばですが、
もっともっと勉強して、天国の先生から本当の意味で「さすが!」と言ってもらえるよう目一杯頑張りたいと思います!
今は笑顔で、先生にありがとうございます!
と心から言いたいと思います。
ありがとうございました!
竹内直紀
昨年の駒ヶ根でリサイタルの日は雲一つない光り輝く空でした。
