『初春の令月にして、気淑く風和らぎ 梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫らす』(万葉集)
4月になり、新しいはじまりを肌で感じております。昭和に生まれ、平成を青春時代として過ごした私には、令和の幕開けを心待ちにすると共に、本当に良い時代になりますようにと願うばかりです。
「幕開け」と言えば、本日のきゅりあん公演は私にとってフォレスタの一員としての幕開けをした場所でした。私はあの日の事を忘れることはありません。
どのメンバーにとっても特別な思いのある舞台。今日もその気合いがひしひしと伝わるような本番でした。私にとっては3年目でしたが、初期メンバーにとっては11回目だと聞いてただただ感嘆致しました。
今回のプログラムは、叙情歌をメインとした原点回帰であるというナレーションがありました。私はこの言葉を深く受け止め、時代が移り行こうとも、歌い継いでいきたい日本の名歌・名曲を大切にしていきたいと思わされました。
歌には詩があり、情景があり、ドラマがあります。それを、聞き手に伝えるために私たちは日々練習を重ねています。ジャンルが幅広いだけに、表現力が追いつかないこともありますが、まずは日本語を正しく理解して話せるようにならねばならないと思います。歌だけではなく、幅広い勉強が必要ですね。「歌い手は死ぬまで勉強よ」と世紀の歌姫マリア・カラスが言いましたが、その通りだと頷く今日この頃です。
「歌」と一言で言っても、幾千幾万とありますので大変ではありますが、反面では新しいものを開拓するワクワクもあります。何事もとり方一つで良くも悪くもなるのですよね。
舞台裏では本当に多くの方が公演を支えてくださっています。温かく見守ってくださるお客様一人一人も例外ではありません。
フォレスタを大切に考え、育てようとしてくださる方々の愛を感じております。私たちもこの気持ちに寄り添いながら、より良いものを求めて、より良いものを生み出していくものとなりたいです。高みを目指して、精進して参ります。
写真は、偶然服の色が似ていた4人です。
きゅりあんに臨む気持ちが、赤色に込められているようですね(笑)
本日もありがとうございました。